科学の質問箱

皆様から寄せられた質問に、CSTの学生が回答します。

質問一覧

各質問の回答

Q1 北極の氷が融けると、洪水になりますか。

 北極は、海になっていて、約2~3mの厚さの氷が浮かんでいます。南極の方は、南極大陸という陸地になっていて、その上に氷があります。この違いを忘れないようにして、コップに水を入れ、氷を浮かべた時のことを考えてみましょう。
 コップの水が北極の海、コップの底が改訂、氷が海に浮かぶ氷に当たりますね。そして、しばらくすると、氷が全部融けて水だけになりますが、水面の高さは融ける前と変わりません。
 浮かんだ氷は、氷の重さだけ水を押しのけ、氷が融けると同じ重さ分だけ水になるからです(やって、たしかめてみるといいでしょう)。

2021年02月26日

Q2 空から落ちてくる星が流れ星ですか。

 太陽のように自分で光っている天体のことを、星(恒星)と呼びます。ほとんどの恒星は、太陽と同じくらいの大きさですが、遠くにあるために、小さく見えているだけなのです(地球より小さな恒星は発見されていません)。
 もし、そんな恒星が落ちてきたら、地球最後の日になってしまうことでしょう。驚くかもしれませんが、流れ星の正体は、宇宙に漂っている小さな塵(宇宙塵)なのです。そして、宇宙塵が地球を取り巻く大気にすごい速さで飛び込んできた時、大気と擦れ合って燃えて光り始め、約1秒ぐらいで燃え尽きると消えて見えなくなります。
 光る時間がとても短い流れ星ですが、願いを伝えられたら願いをかなえてくれるかもしれませんね。

2021年02月26日

Q3 南極では、隕石がたくさん見つかりますか。

 まず知っておきたいことは、南極大陸全体が氷でおおわれているわけではなく、氷から顔を出している山脈があるということです。
 簡単に説明すると、隕石とは宇宙から落ちてきた塵のことです。南極に隕石が落ちると、陸をおおう氷のかたまりの中に取り込まれていきます。隕石を取り込んだ氷のかたまりは、少しずつ流れるように動いていきます。山脈があると、氷のかたまりは、せき止められてしまいます。せき止められた氷のかたまりは、少しずつ風にけずられたり、昇華したりして、その場所に隕石だけが取り残されることになるのです。
 「昇華」とは、例えば、冷凍庫の中の氷が水蒸気になって、だんだん小さくなり、しまいにはなくなってしまうことだと考えればいいですね!
 南極の山脈近く(ひとつの場所)にたくさんの隕石が集まりことを手掛かりにして、日本の南極観測隊は、今までに20,000個近くの隕石を発見しています。

2021年02月26日

Q4 工場の煙突から出る白い煙は、水蒸気ですか。

 小学校4年生で勉強しますが、水蒸気は水の気体であり、透明なため目で見ることはできません。そのため、白い煙が水蒸気でないことだけは確かです。
 また、工場では自由に煙を出しているわけではありません。国の法律等で厳しく規制されていて、有害な物質は専用の装置で取り除いた上で、煙突から出しています。だから、煙突から出る白い煙のほとんどは湯気(液体の水の粒)なのです。沸騰している夜間と比べてみると、わかりやすいでしょう。煙突の中から見えない高温の水蒸気が出て→周りの空気に冷やされて白く見える湯気になり→湯気が周りの空気に細かく散らばって→また見えない水蒸気になるのです。

2021年02月26日

Q5 天の川にも、人が住んでいますか。

 望遠鏡で観察すると、天の川は無数の星の集まり(銀河)だということが分かります。特に天の川の場合、天の川銀河と呼びます。天の川銀河は円盤のような形をしていて、横から見ると、平べったい形をしています。地球は、天の川銀河の隅の方にあり、天の川銀河に含まれる天体のひとつなのです。だから、人が住んでいる地球も含まれているので、天の川銀河には人が住んでいるということになりますね!
 もう少しわかりやすく説明しましょう!運動場に丸い大きな輪を書いて、その中にたくさんの友達が入っているとします。その隅の方に自分も入ったとします。丸い輪が、天の川銀河の外側、友達が星、自分が地球になります。周りを見ると、目の前の友達だけが見えて、後ろを向けば後ろの友達しか見えませんね。
 丸い輪の中の友達と同じように、天の川銀河の場合も平べったいので、地球からどちらを眺めても、細い川のように見えるのです。(まだ、地球以外に人が住んでいる天体は、発見されていません。)

2021年02月26日

Q6 ムギワラトンボとシオカラトンボ、違う種類のトンボですか。

 ムギワラトンボとシオカラトンボがくっつきあいながら、葉等に止まっているところを見かけたことがありませんか。交尾といって、オスとメスによる仲間を残すために必要な行動です。驚くかもしれませんが、どちらもシオカラトンボという同じ種類のトンボで、ムギワラトンボは「シオカラトンボのメス」で、シオカラトンボは「シオカラトンボのオス」なのです。
 そして、交尾を終えたメスは、池や水たまりに卵を産みつけます。色が違うのは、交尾の時にメスとオスを見分けやすいからだと考えられています。また、オスとメスで体の色が違いすぎるので、別々の名前がついてしまったといわれています。
 ムギワラトンボとシオカラトンボには、まだまだ秘密がたくさんあるので、インターネット等でしらべてみるといいでしょう。

2021年02月26日

Q7 カラスは、石けんを食べますか。

 いろいろな石けんがありますが、しぼう(植物油等)と水酸化ナトリウム水溶液とを混ぜれば、皆さんでも作ることができます。小学校高学年の家庭科で習いますが、しぼう(脂質)は三大栄養素の一つ(残りの二つは、炭水化物とたんぱく質)で、カロリーが高く体のエネルギー源になります。
 特に、カラスはしぼうが大好物で、飛ぶために体重の影響が少なくて、高カロリーのしぼうを含むものをよく食べるのです。大型の鳥で力持ちのカラスは、外の流し場等に置いてある石けんをくわえて飛び去り、エサにするんだね。

2021年02月26日

Q8 甘いものを食べなければ、虫歯になりませんか。

 食べる前には、それほど甘くないご飯やパンも、だ液(つば)に含まれているアミラーゼという消化酵素によって、糖(水に溶けやすく、甘みのある炭水化物)に分解されます。小学校6年生なら、ご飯つぶのでんぷんが、だ液で糖になることを実験で確かめたはずです。これで、甘いものがお菓子やケーキだけではないことや、糖に分解されるご飯やパンも食べずには生きられないこともわかりましたね。
 口の中には、見えないくらい小さなばい菌(ミュータンス菌等)がすんでいます。糖は、口の中のばい菌のエサになり、ばい菌がどんどんふえると、虫歯になってしまうのです。だから、だらだらと甘いものを食べ続けたり、1日に何回も食べたりしないように注意しなくてはなりません。ばい菌がふえないように、また虫歯になる時間をなるべく与えないようにすることが大切なので、食べた後は必ず歯磨きをしましょう!

2021年02月26日